【洋画】ウェイトレス〜おいしい人生の作り方〜の感想
ウェイトレス〜おいしい人生の作り方〜と言う映画をみた。
DV旦那に辟易しながら暮らしているが、その苦しみをパイ創作にぶつけると言う何ともユーモラスたっぷりな内容となっている。
とにかくケリー・ラッセル(主人公役の女優)が美人すぎてびびる。
テーマに関しては賛否両論あるだろうが、逆境に負けない女子って大好物。
※以下圧倒的ネタバレになるのでご注意※
主人公は気の毒なくらいついていない。
結婚した旦那は俺様亭主関白の嫉妬野郎という三重苦男。そんな男の子どもを妊ってしまったことから話は始まる。
シリアスなテーマなのだが、作品は一貫してシリアスさがない。
むしろユーモア満載なのだ。
またれっきとした不倫モノなのに主人公が母親になることで母性が目覚め、不倫もやめて性悪旦那ともさよならするという、アメリカン・ミラクルであっさりとした舌触りのハッピーテイストになっている。
もう一度いう。
不倫モノなのにその罪悪感を全く感じさせないのが、もうなんかすごい。
価値観をガンガンに揺すぶられる。
にしても・・・。
アメリカってあんなラフな感じで浮気及び不倫なんてものは始まるのかしらん。
だって、人妻✖️産婦人科医よ?
どうやったて地獄への片道切符でしかないじゃない。そんなスケールの掛け算を題材に持ってくるところがもうアメリカーナ。
さらに日本とは異なりボディタッチが日常茶飯事な世界線みたいだし、ケリー・ラッセルみたいな美人に上目遣いで見つめられたらその辺の男なんてイチコロなのだろう。
欧米の男性は鍛え抜かれた鬼の自制心を携えてこそ、真のジェントルマンたりえるのだなぁと。
しかしキスシーンがめちゃくちゃ大げさで見ていて笑けた。
あんな激しく口と口をぶつけあっていたらエロさの”エ”の字もないじゃないか。
それが逆に良い味出しているのだけれど。作中にエロさは一切必要ないのだ。
エロとか官能的な雰囲気を少しでも入れると、一気に暗雲が立ち込め事態がシリアス味を帯びてくる。
それはこの作品の持ち味を一気に潰すことになるからゼッタイ却下だ。
「恋に落ちちゃたんだから仕方ないじゃん!」てくらい潔く不倫し、不自然なくらいに愛し合うからこそシリアスな現実を生き抜けるのかも知れない・・・。
そう考えると案外哲学的な映画なのかも。
もちろん辛い状況であるからといって不倫を推奨しているわけではない。
*
望まない妊娠、DV夫、不倫とワード化すると重たいテーマだが梅酒みたいにさらりとしている。ギトギト油っぽくないので、胃の弱い方も問題なく楽しめるだろう。
すがすがしき気持ちにさせてくれるので、晴れた日の通勤時に見るのも良いかも知れない。