エモいという言葉の意味がわからないけど独自に考察してみた。

 

エモいってなんでしょうか?最近の若者は口を開けば「エモい」だなんて言って。いや、大体想像はつきますよ?ちょっとは英語勉強しましたからね?きっとエモは英語のエモーショナルから来ているのだろうということぐらい想像に難くないですよ。エモーショナルが「感情的な」とかそういう意味であることはわかりますよ。これでも一通り義務教育を受けたので。

 しかしだ、少しばかりかエモいエモい言い過ぎなのでは?何がそんなにエモいの?相槌変わりに「うん」「はい」「エモい」ぐらいの頻度で使ってないか?「エモい」と相手にいうことで、あなたはどんな返事を期待しているのか?いや全くわからんのだけれど、わからないなりに色々と考えてみようと思う。

エモいは良い意味?悪い意味?

おそらく良い悪い、という分け方は正しくないのだろう。しかし無理くり線引きするとすれば「良い」意味で使用されるのではないだろうか。相手を貶すために「エモいっ!!」だなんてJKは言わんだろう。

ちなみに以下の画像は「エモい」で検索したら出てきた。 

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うーん、なるほどねぇ。儚げな感じのことを「エモい」と言っている節がある気がする。

 

私の考える「エモい」とは

「エモい」の意味はとても抽象的だと理解している。だから比較してみないとエモいが何か掴むことができない。例えば、「朝の海」と「夕方の海」だと「夕方の海」の方がエモいと思っている。「ガラケー」と「スマートフォン」なら「ガラケー」の方がエモい。(あくまで私の理解では)また、「セブンイレブン」と「ローソン」とでは「ローソン」の方が個人的にエモく感じる。(ただし「ローソン」と「ファミマ」はどちらがよりエモいかは判断つかない・・・。)

 

視覚的なエモいを分析

じゃがりこをミラーレス一眼の通常モードとトイカメラモードで撮影してみた。これはどうだろうか? トイカメラモードはエモいじゃがりこを演出しているのだろうか。

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 じゃがりこではなく、これはどうだろうか?知っている方がいればきっと私と同年代。これぞ初代たまごっちなりけり。

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うーんたまごっちは通常モードでもトイカメラモードでもエモい説あるわ。しかしトイカメラモードの方がより「エモ」を演出してると考える。

 

味覚的な「エモい」は存在するのか

味は難しい気もするが。私にとってエモい味はなんだろう。子どもの頃に飲んだアンパンマン柄の咳止めシロップとか今飲んだらエモい気持ちになるのかも。そういうノスタルジーな気分を湧き起こすトリガーにはなりそうだが、果たしてこれは「エモ味」として良いものか・・・。若干のズレを感じるではある。

他にエモ味を感じるとすればコンビニの肉まんだ。小学生の時ピアノのレッスン帰りにいつも買って食べていた。(あの頃は1つ105円だった。良い時代だったなぁ。)やっぱり味覚はダイレクトに脳に働きかけるからか、刺激が強すぎて「エモい」を振り切り「過去の懐かしい思い出」がむくむくと脳内を埋め尽くす。こりゃだめだ。

 

エモい文章とはあるか?

エモい文章ねぇ・・・。注意してみたらいたるところにエモい文章なんていうのは転がっているのかもしれないが。最近個人的に刺さったのは「本が好き、悪口言うのはもっと好き」という本の題名はグッときた。かなりセンス良くないか?!私的にはかなりヒットしているのだが、エモくはないな。恋愛系の小説であればエモいを見つけることはできるだろうか。

川上美映子著の「すべて真夜中の恋人たち」という本の一節はエモい文章かもしれない。

ふれるというのは、むずかしい状態です。ふれているということは。これ以上近づくことができない距離を同時に示していることにもなるから。 

 

 この一文はかなり美しいと思う。切なさと儚さ。どうしようもなさを孕んでいてるので「エモい」だけではこの感情を伝えることはできない。それくらい良質な一文だと思う。

「書き出し小説」天久聖一著の中でもエモい文章をいくつか見つけた。

教室の壁に行儀よく並べられた半紙の中で必死にもがいている「自由」をみた

 

少年は15歳になり、恋の仕方を覚え、挫折の苦味を味わい、右手から龍が生まれないことを知った

 書き出し小説の中で紹介されている文はどれもセンスがきらりと光っている気がする。だから「なんかこの文章エモい!」というなんとも言えない表現がしっくりくる。

結局「エモい」とは ?

 少なくとも私の理解では「懐かしいもの」や「昔を思い出すもの」「切なげ・儚げ」あたりがキーワードになっている。これらをバランスよく網羅しているのが「エモい」ということなのだろう。ある日突然中学生の時にハマっていたバンドのCDを聴きまくり、当時を思い出すというのは「エモアクション」になるんじゃないかと個人的に思う。

しかし「エモい」という表現に対し、明確な定義を付けない方が賢明というのはこのブログを書いてみてよくわかった。結局「エモい」が何かわからんかった。しかし、ぼんやりした感情を表す言葉として便利だということは間違いないだろう。

でも私はもうある程度の大人だから、ちょっと小馬鹿にする感じでしか「エモい」を使わない。恥ずかしいというのあるが、やはりきちんと自分の感情を「エモい」だけで表現するのではなく言葉にしたいから。

という強がりを添えて終わりとする。